大島小学校

大島小学校

2011年12月1日木曜日

校長室から 12月号

師 走
校長 小原美弥子

 陰暦12月を「師走」といいます。語源ははっきりとわかっていませんが,いくつかの説があります。その中で,『師匠である僧が経を上げるために東西を馳せる月として解釈する「師馳す(しはす)」節』がもっとも有力なようです。
また,「師」とは「教師」のことで『学校の先生も忙しくて走り回る月』というような説もあるようです。もっとも最近の先生は12月ばかりでなく,1年中忙しいという感もあります。確かに12月は,授業だけでなく,まとめのテスト集計や通知表などの成績に関する事務処理,また,冬休み(年末・年始)に向けての準備など,多忙感にあふれているようです。
 しかし,大島小学校の先生は走りません。私たちが多忙感に追い回され,走っていては,子どもたちの落ち着いた学校生活に影響が出てしまうからです。

 さて,12月はまとめの時期…。
学校ではこれまで「聞く・話す力」を身につけ,「人間性を高める学校づくり」に取り組んできました。例えば,話し合い活動を活発にして,発表する力をつけることをねらった『授業』に取り組んできました。朝の会では,自分たちの問題を自力解決する場,何でも相談できる土壌づくりとして『クラス会議(各学級で呼び名は違うようです)』を行ってきました。「表現タイム」では,各自の意見や考えを『作文発表』しました。学習の定着をねらった『ノート祭り』も行いました。「相手のことを思いやり,互いを大切にする」心を育てるため,9月に第1回人権集会を行い,各自の取り組み目標を発表しました。まもなく人権週間を迎えますが,2回目の人権集会ではそれぞれが取り組んだ成果を発表し合います。また,体育大会や音楽会,地引き網体験などの多くの行事も行われました。

これらの活動を通して,学ぶ力がしっかりと身についたか点検する時期でもあります。
 御家庭でも「目標としてきた力がついたか」「思いやりの心が育っているか」など,お子さんの姿をよく見つめ,成長したところをほめてあげてください。特に,継続して取り組み習慣化してきていることには,大いにほめてあげてください。そして,もう少しのところは励まし,さらに確かな力と心を育ててあげたいですね。

 子どもたち一人一人には,頑張ったことやできるようになったことがいろいろとあります。子どもの姿をよく見つめ,ほめて認めて『自信』につなげていきたいです。
子どもの心を育て,力を伸ばすためには「自信」をつけることが,とても大切です。自信は次への意欲はもちろん,さらなる力の発揮にもつながります。何よりも自分自身を大切にすることにもなるのです。「○○ができるようになってすごいね。」などの温かい言葉を添えて,子どもの心に届けたいものです。

私たち教師も,忙しさに振り回されることなく,普段と変わらない姿で,きめ細かく関わり,子どもたちの成長を認め,励ましていきたいと思います。