大島小学校

大島小学校

2011年5月1日日曜日

校長室から 5月号

~子どもたちとともに~
校長 小原 美弥子

 風薫る5月。爽やかな風は,生き生きと躍動感にあふれています。

 4月の終わりには,東日本大震災で被災した学校でも,1ヶ月遅れの入学式を行ったというニュースが流れてきました。少しずつですが,着実に復興のきざしが伺えて大変うれしく思っています。しかし,被災の爪痕はまだまだ大きく,新年度を始めても,教室を別の学校に間借りして1学期をスタートさせたところや,校舎はあっても避難所になっているため,1教室に60名以上の児童が入って学習を行っているところ等,厳しい状況が続いているようです。ニュースを聞くたび,最適な教育環境にいる私たち教職員は,最善の努力で子ども達の教育に当たらねばならないという強い思いに駆られます。

 さて,本校でも新年度が始まって1ヶ月。毎朝,子ども達の元気な「おはようございます」のあいさつで学校が活気づきます。長い休み時間には少々の雨でもサッカーをしにグラウンドに走って出る子,体育館で鬼ごっこやドッジボールに汗を流す子,図書室でじっくり本を読んでいる子等,思い思いの活動がみられます。また,先日のにこにこタイム(縦割り遊び)の日には,全員がグラウンドに出て楽しく遊んでいました。高学年の子ども達が低学年の子に優しく接する様子が頼もしく思えました。どの子も明るく元気に1ヶ月を過ごしてくれたように見受けられます。そして,さらにうれしいことは,元気に活動している子ども達のそばに,いつも教職員が寄り添っていることです。一緒に子ども達の遊びの中に混じっている職員や何か話している子の声に耳を傾けている職員・・・。『子どもと共に教職員がいる』当たり前の姿かもしれませんが,子どもの心と教職員の心がつながるための第一歩です。信頼関係で結ばれていれば,子ども達は安心して学習に取り組めることでしょう。

この信頼関係のもと,学校では学習指導の充実のために「分かる・楽しい授業づくり」に努力しています。日々の授業の中では,話し合い活動を充実させ,発表やインタビュー活動を通して「相手に分かりやすく伝える力」を育てていきます。また,漢字や計算等の基礎的な学力の定着を図ります。ほめる言葉を大切にして,達成感や成就感をもたせるようにします。さらに,読書はすべての教科の基礎と考え,朝読書や読み聞かせ等により本の楽しさを味わわせたいです。先日は読み聞かせボランティアとして,6名の方が登録をしてくださいました。毎月第1木曜日に読み聞かせに来てくださいます。大変ありがたいことと思っています。

このように,学校では様々な方法で子ども達の学ぶ意欲を高め,めざす児童像の一つである「学びとる子」の育成を図っています。学校の取り組みをご理解くださるとともに,一日に一回はお子さんと学校の様子を語り合い,明日への意欲につながる温かい言葉がけをお願いいたします。