~やさしくなりたい~
12月に入りました。どんよりと曇った空は日本海側特有の冬を感じさせます。寒さがさらに厳しくなってきますが,雨の降らない少しの間にグラウンドで遊ぶ子供たちの元気な姿がうれしいです。
さて,12月4日から10日までは「人権週間」です。皆さんも御存じのように「人権」とは,人間が人間として生まれながらに持っている権利のことです。自由に職業を選び働く,自由に学ぶ,自分の選んだ人と結婚することなど,あらゆる場面で人として大切にされるものだというのが,人権尊重の精神です。この趣旨で綴られたのが1948年12月10日の第3回国際連合総会で採択された「世界人権宣言」です。これを記念して第5回国際連合総会で毎年12月10日を「世界人権デー」として,世界中の人たちが,人権を尊重しましょうと呼びかけているのです。
本校では,めざす児童の姿として「思いやる子」を掲げて,一人一人が大切にされ,生き生きと活動できる学校づくりを目指しています。11月27日に6年生の授業研究会がありました。どの児童も笑顔で,それぞれの考えを発言していました。安心して発言できるということは,学級の中で互いに認め合うことが出きているということです。学級担任と児童たちの間にも信頼関係が出きていることが大変うれしいかったです。さらに,6年生はいつも,皆に優しく接してくれています。例えば「にこにこタイム」の活動では,低学年の児童のことを考えた内容を工夫してくれています。6年生のおかげで学校の中が温かくなります。学校の中心として頑張ってくれる6年生に,本当に感謝しています。
また,11月30日には2年生の秋祭りがありました。学校の皆を楽しませるためにいろいろな工夫がありました。ゲームに失敗しても,ちゃんと景品(手作りの品)を渡してくれたり,1年生には優しく声がけしたりと,大変思いやりのある様子がうかがえました。生き生きとした活動の中に「誰かのために」という思いが溢れ,とても楽しく過ごさせてもらいました。
時には,小さな諍いで泣いたり,拗ねたりしている姿も学校内では見うけられます。けれども,相手の立場に立ち,これでよかったのかと振り返り,心から「ありがとう」すなおに「ごめんなさい」と言える場面も増えています。
人権週間中には,2学期中の自分たちの「人へのかかわり方」を振り返ったり,また,相手を大切にするということについて改めて授業で考えたりする機会をもちます。12月7日は学校公開日として,講演会も実施します。お子さん方とともに大人もこの機会に振り返りをしてみてはいかがでしょう。
さて,お子さん方に「やさしくなりたい」の詩にどのような言葉を入れるか,是非,御家庭でも尋ねてください。そして,ときどきこの詩を口ずさんでみてほしいです。
朝礼では、
「うれしい ていったかなぁ」「一緒に遊ぼう ていったかなぁ」
「声をかけて あげたかなぁ」「大切にして あげたかなぁ」
などいろいろな言葉を発表してくれました。
また、1年生は放課後に、自分たちが考えた言葉を校長室まで伝えに来てくれました。
このような言葉や思いが、学校中に広がってほしいです。
いよいよ師走。まとめの時期です。しっかり学び,2学期の大きな成長を糧に,夢いっぱいの新年を迎えてください。