大島小学校

大島小学校

2011年7月1日金曜日

校長室から 7月号

学ぶ意欲をもって

                                          校長 小原美弥子


7月に入りました。今年の梅雨はあまり雨が降らず,早くから夏が来たように暑い毎日が続いています。学校では,1学期のまとめの時期ですが,あまりの暑さに辟易しているところです。とはいえ,昼休みにはサッカーや鬼ごっこをしに,グラウンドで遊ぶ児童も多く見られ,元気な児童たちが頼もしく感じられます。

さて,先日,他校を訪問する機会がありました。2つの学校の授業を参観させていただいたのですが,どちらの学校も,学習に真剣に取り組む児童の姿勢がとても良かったです。なかでも,自分の考えが相手にしっかりと伝わるよう,自分の言葉で,また,はっきりとした声で話し合うことができており,すばらしいなと感じました。

新学習指導要領では,言語は,知的活動(論理や思考)やコミュニケーション,感性・情緒の基盤であるとされています。また,豊かな心をはぐくむ上でも,言語に関する能力を高めていくことが重要であるとしています。ですから,各校では,国語科だけでなく様々な教科等で言語活動を充実する取り組みを行っています。

本校でも,言語によるコミュニケーション能力を向上させるために,話し合い活動を取り入れた授業を行ったり,全校児童の前で発表する機会をもったりして取り組んでいます。6月24日には1年生が朗読発表をしてくれました。15名がしっかりと声を出し,詩や長い文を暗記して発表してくれました。また,他の学年からは,1年生の発表に対して,様々な感想や意見が発言されました。1学期の取り組みの成果が見られたようで大変うれしく思いました。けれども,学校全体で考えると,自分の考えが発言できない児童や発表する声が小さな児童がいます。互いの考えを聞きあう態度も,まだまだ育っていないようです。
1学期はあと少しですが,児童が自信をもって学習に臨めるように,基礎的な知識・技能をしっかりと身につけさせる取り組みを継続するとともに,児童の発想力や考えを大事にした授業を行っていきたいと思います。

また,小学生時代は,『基本的な生活習慣』を身につけることが学習効果を高めてくれます。人の話をしっかり聞くこと,自分のことは自分ですること等は,集団生活をする上でもとくに身につけておかなければならないことです。家庭学習においては,宿題があってもなくても,自然と自分から進んで机に向かう習慣を身につけることが大切です。宿題があるから仕方なしに学習するとか,人に言われたから机に向かって学習する等,受け身的な学習では決して長続きはしません。テレビやゲーム等,児童の心を揺り動かすものがたくさん存在しますが,その誘惑に負けない強い気持ちをもつことも肝要です。

慣化して毎日続けて学習していくと,進んで学習する楽しさにも気づくようになります。学ぶ意欲をもって学習に取り組むことができるよう,励ましていきたいものです。

今週は,5年生が漁業協同組合へインタビューに出かける予定です。

底引き網漁や漁師の方の仕事等について,しっかりと自分の言葉で聞き取りできるよう準備を進めているようです。このように児童たちは,地域の方々のお力もお借りして学習を進めています。ありがたいことです。